日本の防已(ぼうい)は、本当の防已ではありません。
以前ブログにも書いた、本来防已を使用するべきところ清風藤が使用されている話。
清風藤入りの防已黄耆湯で下肢の痺れが少し改善したおばあさま
今日は、防已(ぼうい)と清風藤(せいふうとう)について書きました。
防已はウマノスズクサ科やツヅラフジ科に分かれます。
ウマノスズクサ科の防已は、日本では唐防已、中国では、広防已といわれます。
肝心なのはツヅラフジ科のオオツヅラフジです。
ツヅラフジ科の防已には、オオツヅラフジ、アオツヅラフジ、シマハスノハカズラがあります。
オオツヅラフジは中国生薬としては清風藤なのですが、日本生薬としては防已として扱われています。
中薬としての防已の性味は大苦・辛、寒で、利水退腫、祛風止痛の効果があるといわれています。
また、清風藤の性味は、苦・辛、温で、祛風除湿・通経活絡、散瘀消腫
、利小便の効果があるといわれています。
利水の効果は、防已のほうが強いといわれています。
日本の防已製剤では、防已ではなく清風藤が使用されています。
防已黄耆湯は鎮痛を目的にするなら良いかもしれませんが、
特に利水・消腫を考慮したい木防已湯に清風藤を使用したら、
トンチンカンな生薬構成になってしまいますね、、、。(心不全や浮腫を考慮した場合)
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2020.03.06